キ/GM/01-10/01
≪7/7≫
1997年3月18日。
東京晴海。
桐生院由眞(きりゅういんゆま)により、4人の男女が招集された。
的場文隆(まとばふみたか)。御園真琴(みそのまこと)。阿達史緒(あだちしお)。そして國枝藤子(くにえだとうこ)。
同27日。
「最初に言っておくが、國枝藤子」
再び4人が集まったとき、的場文隆は苦々しい声で言った。
「なーに?」
「おまえとは付き合いたくない。顔を合わせるのは桐生院の前だけにしてもらいたいな」
厳しく吐き出す文隆の台詞を、藤子は顔の筋肉一つ動かさないで聞いた。
真琴と史緒の二人は、文隆をなじることも、藤子を庇うこともしなかった。文隆がそう言うだけの事情は知らされていたから。
「別に構わないわ。一緒に仕事することなんて、ありそうにないし」
「あたりまえだっ!」
表情を変えない藤子に憤りを感じて、つい怒鳴ってしまった。しかし後悔なんてしてない。藤子は「嫌な奴」なのだ。
文隆は二人に向き直って尋ねた。
「史緒たちは?」
「ま、僕もあまり仲良くしたくないとは思うよ」
真琴が答える。
史緒は少し考えてから、遠慮がちに呟いた。
「私は…違う。いろいろ話してみたい。仕事以外のことも」
この言葉を聞いたとき、滑稽にも他の3人が目を見合わせた。史緒は笑っている。
その後、時間をかけた話し合い(?)のすえ、4人の奇妙な人間関係が確立した。
end
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