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*  *  *

 そうだ。
 嵐の日。
 あの崖の上で。荒れ狂う風の中で。
 櫻は言った。
 唇が動くのを見た。
「………え?」
 訊き返したのは、聞き取れなかったからじゃない。
「2度は言わない」
「ふざけないで…ッ!!」
 全身を震わせる、怒りが込み上げる。
「櫻が殺したくせに!」
 それなのに。
 どうして今更、そんなことを言うの?

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